クールなアイドルの熱烈アプローチ
急に体の力が抜け体重をかけもたれてきた陽菜。
勇人は顔を覗きこむと気を失っていることに気付いた。
まだ顔は真っ青で手は冷たい。
勇人は陽菜を横にし膝枕をすると、上着を脱いで陽菜にかけた。
途中まで、陽菜は楽しそうに食事をしていたはずだった。
陽菜の様子が変わったのは、昨日会った人達との話になり、事もあろうかその人達と大堂に立ち向かい今までの事を公表すると伝えてきた後だった。
“陽菜姉は人見知りで警戒心が強いように見えて、実はかなりのお人好しなんですよね”
陽菜を家で匿いたいと言った時に朝陽が言っていたことを思い出した。
“押しに弱いし、人を疑うことを知らないから……ほら、いるじゃないですか、“幸せになれる怪しい壺”を買うタイプ。
正しく、陽菜姉のことですよ”
そう断言する朝陽に同意できることが何度かあった勇人は、陽菜が大堂の策略にはまり騙されているのではと疑ってしまうと同時に心配もし、思わず、誰かに何か言われた?と聞いてしまったのだが……。
「お客さん、ついてきてた車撒きましたけど、どうします?」
運転手に聞かれ勇人は自宅のマンションの場所を告げた。
「いやー、不謹慎かもしれないですけど、こんなこと滅多にないんで少し楽しかったですよ。
お客さん、有名な人か何かですか?」
と明るく話しかける運転手に当たり障りない返事をしながら、勇人は陽菜の未だ冷たい手をしっかり握った。
勇人は顔を覗きこむと気を失っていることに気付いた。
まだ顔は真っ青で手は冷たい。
勇人は陽菜を横にし膝枕をすると、上着を脱いで陽菜にかけた。
途中まで、陽菜は楽しそうに食事をしていたはずだった。
陽菜の様子が変わったのは、昨日会った人達との話になり、事もあろうかその人達と大堂に立ち向かい今までの事を公表すると伝えてきた後だった。
“陽菜姉は人見知りで警戒心が強いように見えて、実はかなりのお人好しなんですよね”
陽菜を家で匿いたいと言った時に朝陽が言っていたことを思い出した。
“押しに弱いし、人を疑うことを知らないから……ほら、いるじゃないですか、“幸せになれる怪しい壺”を買うタイプ。
正しく、陽菜姉のことですよ”
そう断言する朝陽に同意できることが何度かあった勇人は、陽菜が大堂の策略にはまり騙されているのではと疑ってしまうと同時に心配もし、思わず、誰かに何か言われた?と聞いてしまったのだが……。
「お客さん、ついてきてた車撒きましたけど、どうします?」
運転手に聞かれ勇人は自宅のマンションの場所を告げた。
「いやー、不謹慎かもしれないですけど、こんなこと滅多にないんで少し楽しかったですよ。
お客さん、有名な人か何かですか?」
と明るく話しかける運転手に当たり障りない返事をしながら、勇人は陽菜の未だ冷たい手をしっかり握った。