クールなアイドルの熱烈アプローチ
「やっぱり海外ですよ、海外！
一生に一度の事なんだから贅沢にいかないと損ですよ！」

「えー？私だったら国内でのんびりって方がいいかなー。
今って国内でもハネムーンプランでいろいろ楽しめるじゃない」

「あ、私はヨーロッパに行きましたよー」

「私は沖縄。国内でも南国リゾート味わえて良かったですよー」

雑誌の撮影前モデル仲間やスタッフさんとの雑談で新婚旅行の話をしたら陽菜以外の人間が知らぬ間に円になって盛り上がってしまい、陽菜は円の外で大人しく水をちびちびと飲むはめになった。
知り合い相手には人見知りはしなくなってきたが、大人数となると途端に会話が出来なくなってしまい黙りこんでしまうのが今の陽菜の悩みだった。

「どこに行くにしても、行き先を二人で相談して決めるところからが楽しいのよ」

「あー、わかります！
友達との旅行もそうですよね！」

「でも、相手はKaiserの越名さんでしょ？
やっぱり国内で近場じゃないとお休み厳しいんじゃないですか？」

うーん。と自分のことのように一斉に悩みだした四人を一歩離れていた所で見ていた陽菜は少しだけ悩み、仕事帰りに旅行雑誌を買って帰ってみることにした。
< 189 / 242 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop