クールなアイドルの熱烈アプローチ
次の仕事に向かうと言う陽菜を勇人は自分が運転する車に乗せていた。
横目で助手席を見ると、車の揺れが心地良いのか陽菜はうとうとしていた。

「陽菜?」

「ん……?」

「疲れてる?」

「いつもより少し、疲れやすい気はします……その分たくさん眠くて……でも、眠ったら元気になりますよ」

眠そうに目を擦りながら言う陽菜に勇人は若干心配する。
眠気に勝てず陽菜がすうっと眠りだすと、信号で車を止めた時にまじまじとその寝顔を見つめた。

ーーやはり、無理矢理にでも病院に連れて行ってみた方がいいだろうか……。

大袈裟ですよー。と苦笑しそうな陽菜を思い浮かべ、ハンドルを握り直して次の陽菜の仕事の時間まで余裕があるのを確認すると、少しでも陽菜を長く休ませるためにゆっくりと車を走らせた。
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