クールなアイドルの熱烈アプローチ
「ぁ……」
恐怖に声が出なくなり次第に小さく震え始めた陽菜に気付いた男性は、すぐに陽菜の体勢を整えさせた。
また逃げられないようにと陽菜の腕を掴んだまま、男性は徐に自分のマスクとサングラスを取る。
そこから現れたのは陽菜の良く知る人物だった。
「こ……しな、さん……?」
「悪い。驚かせた」
少しばつが悪そうな表情をしたのは勇人だった。
勇人の陽菜の腕を掴む力が緩むと、陽菜は重力に従いペタンとその場に座り込んだ。
「!?」
驚いた勇人が陽菜に合わせるようにその場にしゃがみこむと、陽菜はまだ呆然としながらも小さく口を動かした。
「こ……」
「?」
「腰が、抜けました……」
すみません。と小さく謝る陽菜に勇人は何度か瞬きをして、やがて微かに微笑むと一言断ってから陽菜を抱き上げた。
「っ!?」
所謂お姫様抱っこの状態に陽菜は目を限界まで見開いて硬直した。
「こ、越名さん……っ!?」
「歩けないだろう?このままでは冷える」
勇人は陽菜の重みなど感じていないかのように歩くと近くにあったベンチに近付き、そっと陽菜を下ろした。
その一連の動作に陽菜の顔は真っ赤になっていた。
ーーは……恥ずかしいっ!!
男性に抱き上げられたのも僅かな時間ながら密着したのも、その相手が勇人だったのも全てが恥ずかしくて、陽菜は両手で顔を隠すようにして項垂れていると、その隣に勇人が座った。
恐怖に声が出なくなり次第に小さく震え始めた陽菜に気付いた男性は、すぐに陽菜の体勢を整えさせた。
また逃げられないようにと陽菜の腕を掴んだまま、男性は徐に自分のマスクとサングラスを取る。
そこから現れたのは陽菜の良く知る人物だった。
「こ……しな、さん……?」
「悪い。驚かせた」
少しばつが悪そうな表情をしたのは勇人だった。
勇人の陽菜の腕を掴む力が緩むと、陽菜は重力に従いペタンとその場に座り込んだ。
「!?」
驚いた勇人が陽菜に合わせるようにその場にしゃがみこむと、陽菜はまだ呆然としながらも小さく口を動かした。
「こ……」
「?」
「腰が、抜けました……」
すみません。と小さく謝る陽菜に勇人は何度か瞬きをして、やがて微かに微笑むと一言断ってから陽菜を抱き上げた。
「っ!?」
所謂お姫様抱っこの状態に陽菜は目を限界まで見開いて硬直した。
「こ、越名さん……っ!?」
「歩けないだろう?このままでは冷える」
勇人は陽菜の重みなど感じていないかのように歩くと近くにあったベンチに近付き、そっと陽菜を下ろした。
その一連の動作に陽菜の顔は真っ赤になっていた。
ーーは……恥ずかしいっ!!
男性に抱き上げられたのも僅かな時間ながら密着したのも、その相手が勇人だったのも全てが恥ずかしくて、陽菜は両手で顔を隠すようにして項垂れていると、その隣に勇人が座った。