クールなアイドルの熱烈アプローチ
『勇人さんに、サプライズです』
『サプライズ?』
『ここ最近、体調が悪くて心配をかけてごめんなさい』
謝罪とともに一度頭を下げ暫くして顔を上げる。
気持ちを落ち着かせる為、二度ほど大きく深呼吸をすると陽菜はそっと自分のお腹に両手を当てた。
『お腹の中に、勇人さんの赤ちゃんが来てくれました。
……勇人さん、喜んでくれますか?』
思ってもいなかっただろう陽菜の告白に勇人は目を見開き固まる。
サプライズの内容まで知らされていなかった観客とスタッフも驚き一瞬ざわつくが、あまりにも動かず言葉も発しない勇人に周りはやがて静かになっていく。
ーーもしかして、嬉しくなかった……?
微動だにしない勇人に陽菜はやがて不安になっていき涙目になる。
どうしたらいいのかとパニックになりかけたその瞬間、一気に駆け寄ってきた勇人に正面から強く抱きしめられた。
『っ……!?』
驚き固まる陽菜に構うことなく、勇人は陽菜の肩口に顔を埋める。
そしてとても小さな声で、けれどマイクを通して会場中に震える勇人の声が響いた。
『ありがとう……陽菜……』
『っ……はいっ!』
その声に、力強い腕に、陽菜は勇人の背中に腕を回すと涙を流しながらしっかり返事を返した。
『サプライズ?』
『ここ最近、体調が悪くて心配をかけてごめんなさい』
謝罪とともに一度頭を下げ暫くして顔を上げる。
気持ちを落ち着かせる為、二度ほど大きく深呼吸をすると陽菜はそっと自分のお腹に両手を当てた。
『お腹の中に、勇人さんの赤ちゃんが来てくれました。
……勇人さん、喜んでくれますか?』
思ってもいなかっただろう陽菜の告白に勇人は目を見開き固まる。
サプライズの内容まで知らされていなかった観客とスタッフも驚き一瞬ざわつくが、あまりにも動かず言葉も発しない勇人に周りはやがて静かになっていく。
ーーもしかして、嬉しくなかった……?
微動だにしない勇人に陽菜はやがて不安になっていき涙目になる。
どうしたらいいのかとパニックになりかけたその瞬間、一気に駆け寄ってきた勇人に正面から強く抱きしめられた。
『っ……!?』
驚き固まる陽菜に構うことなく、勇人は陽菜の肩口に顔を埋める。
そしてとても小さな声で、けれどマイクを通して会場中に震える勇人の声が響いた。
『ありがとう……陽菜……』
『っ……はいっ!』
その声に、力強い腕に、陽菜は勇人の背中に腕を回すと涙を流しながらしっかり返事を返した。