【本編完】最恐No. 1はそこにいる
バカ
「真、これ綺麗だよ〜」
「あぁ、そうだな。」
俺達は一通り食べ物巡りをしてから海岸沿いに来た。
泳ぐのは明日だから今日は店を回る。
「真〜ちょっと買ってくるから外で待ってて〜」
「あぁ。」
場所が狭いため先に外へ出る。
すると、
丁度日が沈んでいるところだった。
綺麗だな…
そう思っていると、
遠くから聞き覚えのある声がしてきた。
そいつはやっぱり八代目総長、
大成 陸(おおなる りく)だった。
あのバカ…
俺は店の横の道に入る。
するとすぐにバカが来て抱きついた。
「死神〜♡いや、真〜♡
久しぶりだなー!また背が伸びたか!
それに男前になってー!
そうだ!噂は聞いてるよ!スゲーな死神!」
この男は龍神の倉庫に俺の部屋を作った張本人であり、
自称俺の兄と名乗っている。
な訳がないけど。
こいつのせいでばらすつもりのなかった俺の素顔も、
龍神の八代目はもちろん先代の奴らにもバレた。
ずっと会っていなかったから収まったかと思っていたが、
前より酷くなった気がするのは気のせいだろうか。
「てかいい加減離せ。」
ガッ
「いってー…
でも前より痛いってことはやっぱり成長してるんだよな!
凄いぞ真〜♡」
駄目だ。
こいつ勢いが増してる。
仕方ないこうなったら…
「離して兄貴。」
キュゥーン♡
バカは気絶したようだ。
はぁ。
したくなかったけどしょうがない。
こいつ体力だけは化け物だから…。
さて、そろそろ雷は終わったかな。
俺は店の前に戻り中を見る。
丁度終わったところのようだ。
「お待たせ真!
んじゃあいい時間だし戻ろうか!」
「あぁ、そうだな。
…あぁそうだ。」
「ん?」
「ほら、夕日。」
「わぁー!きれー!」
俺達は散歩をしながらゆっくり帰った。