ずっと・・・
そんなことでバタバタしていた午前も終わり頃、先輩にそう頼まれた。
「いいですよ」
「これ終わってから、1時間休憩取ってね」
「分かりました」
正直言って、助かった。
昼休みに捕まることがなくなったから。
朝の彼女だけではない。
仕事中も何人かの子が聞きたそうにしていた。
中には、自分が代わりたいと思っているのだろう。
代われるものなら代わって欲しいとこだ。
私は、遠目から見ているだけで良かったのに。
そう思いながら、先輩に頼まれた書類を作成していた。
そんな時、電話が鳴った。
『今、大丈夫か?』
「……大丈夫ですが」
書類を作成しながら電話に出ると、相手は彼だった。
とっさに周りを確認する。
女性たちは、誰もいなかった。
『ごめん、なんか朝から女に捕まったらしいな』
「え?何でそれを……って、結城さんか」
『そう。有紗と別れてすぐ、オレに連絡してきた。大事にはならなかったみたいだけど』