ずっと・・・
「まぁ、結城さんが出て来てくれなかったら分からなかったですけど」
『素直に話すってことは、周りにそんな女はいないな』
「よくお分かりで。お昼なので、みんな出ています。
私は、先輩が気を遣って仕事してます」
『気を遣って?ああ、昼が一緒にならないようにって配慮か』
さすが、頭の回転が早い。
現在、隣に先輩がいるけど、それ以外の女はいない。
あとは、男性が数人いるだけだ。
だから、言われたことに素直に返すことが出来る。
先輩は、相手が彼だろうと構うことはない。
『結城さんが出てこなかったら、一触即発だった?』
「頭に血が上った状態でしたし、その可能性は高かったと思います。さすがの私もかちんときたし」
『ああ、それは相当だな。オレが顔を出したからだな。悪い』
「遅かれ早かれ、バレていたと思いますけど。いつまでもバレない訳ないと思います。営業所に全然来てない訳じゃないですし」