ずっと・・・



「携帯の方に連絡したはずだけど。会合があるからって」

「え?………………会合、ね……」


彼に言われて携帯を確認すると、確かにメールがあった。

だけど、いくら読んでも会合という文字はない。

どう見ても、普通の飲みの誘いだ。

彼女の前だからか。


「すみません、気づきませんでした」

「返事はないし、なかなか出てこないからもしかしてと思ったけど。この状況なら仕方ないわ」


呆れたように言う。

私を見る目は優しいけど、さっきまでは本当に怖かった。

でも、また彼女を見ると鋭い目付きに変わった。


「なぁ、人のペアに口出すほど、あんたは偉いの?
コレ決めたの部長。文句があるなら直接部長に言って。内山さんにもオレにも権限はなおんだから」


ぴしゃりと言い放つ。

彼女は、口をパクパクさせるだけで何も言えない。


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