ずっと・・・



「がつんと言ったか?」

「不機嫌に言ったし、あの女はもう何も言えないだろうな」

「なら、いいか。イヤ、よくないな。まだ序の口だろうし」


会話の中で、違和感がある。

明らかに結城さんの方が上だと思うのに、彼は敬語じゃない。

結城さんも咎めることをしない。

年齢は違えど、同期だったりする?


「さて、とりあえず今日の主旨を話そうか」


全員が座って乾杯して一口飲んだあと、結城さんが切り出した。


「まずは関係性の説明から。楓に少しは聞いたみたいだけど、そこまで突っ込んだ話しはしてないよな?」

「社内で話したからね。知られても平気な部分だけ」

「じゃあ、改めて。本社勤務で佑介の上司、結城拓実。佑介がタメ口なのは、こういう時だけだから」

「あ……内山有紗です」

「ご丁寧にどうも。あと、君の親友、立花さんのペアね」


あ、やっぱりそうなんだ。

名前を聞いた時にそうじゃないかと思ったんだけど。




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