ずっと・・・
「じゃあ、しっかり頑張りましょう。
あなたたちだから、イケメンに現を抜かすことはないと思うけどね」
その言葉で、何で私たちが選ばれたのか分かった気がする。
優秀な人はこの営業所にもたくさんいるけど、あまり若い子だとイケメンに騒ぎすぎるのか。
でも、免疫はついているはずだけど、その上をいくということか。
呆れながらもそう思っていると、実彩子が小声で言った。
「ごめん、ミスマッチ。こんなことがあるなら、最初から言っておけば良かったかも。
……覚悟決めて入ってね」
「……は?」
よく分からないけど、実彩子は不穏なことを口にする。
覚悟を決めて?
何を?
最初から言っておけばって、何を?
ミスマッチ?
なんのことかよく分からないまま、後ろの人に押される形で会議室の中へ入った。
でも、やっぱり言っている意味はよく分からない。
一通り辺りを見渡すけど、何も異常はない。
一体、なんだって言うのだろう。
「はい、席に着いて。会議始めるから」