ずっと・・・



若い子って、はっきり言うよね。

上の人だろうが、何でもはっきり言う。

怖いものってないのかな。

まぁ、私は年が近いということもあるのだろうけど。

でも、そう思うのも仕方がないと思う。

この会社は、なぜか見た目が整っている人ばかり。

イケメンと美人と呼ばれる部類の人がそろっている。

もちろん、仕事が出来る人ばかり。

その中で、私は異色だと言える。

綺麗系のメイクはしていない。

眼鏡をかけ、いつも髪は後ろで一つに結んでいる。

スーツも無難に黒一色。

お世辞にも、美人とか綺麗とか言われない風貌をしている。

だから、この会社の不思議なことの一つだろう。

けして、そういう人しか取らないと公言している訳ではないけど、自然と集まり、採用される。


「仕事するのに、外見は関係ないんじゃない?有紗は営業じゃないし」


私たちの会話に割り込んできたのは、私の同期である立花実彩子だった。


「営業じゃなくても、外には出るんですよ?
多少メイクをすれば変わると思いますけど。立花さんも」




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