ずっと・・・



「まぁ、そんなことどうでもいいや。社長は知っていることだし、仕事が出来れば何も言われないし。
とりあえず、今日の仕事を片そう。来週には新しい仕事が入るし」


実彩子の言う通り、この会社の社長は本性を知っていた。

そもそもが、知り合いだから。

当然、これは私と実彩子と社長の秘密のことだ。

コネ入社ではなく、実力だから。

そして、来週からは新しい仕事が入る。

本社に入った案件をこっちの営業所でやることになった。

そのチームの一員に、私も実彩子も選ばれたのだ。

大きな案件のため、私たち以外にも何人か営業所の人がいて、その上で本社の人もいる。

ただ、誰がいるのかは知らない。

そもそも、本社の人間とは交流がない。

まともに知っている人なんていない。

同期でも、交流はないのだから。

まぁ、この格好をしてれば、親しくしようとは思わないか。

そんなんだから、最初は不安がある。

この姿をしているから、煙たがれることはしばしば。




< 6 / 140 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop