ずっと・・・
仕事でも、あれだけのメンバーがいるんだ。
そうそう、話すことはないと思う。
だから、ある程度安心していた。
顔を合わせることさえ我慢すればいいと思っていた。
…………その考えは甘かったのだ。
「立花さんは結城くんと、内山さんは門脇くんとペアだから」
「……え?」
「どういうことですか?」
「あまり交流がないということで、基本本社の人とペアで営業回ることになっているわ。勉強してね」
「営業回るんですか?」
「今まであまり回っていなかったけど、この案件中は回ってもらうわ。そのためにも、安心出来る相手と組んでいるわよ」
「……安心、ですか」
「ちなみに、このペアって誰が決めたんですか?」
「本社の人だけど、どうやって決めたのかは分からないわ」
誰の陰謀だろうか。
本社の人とペアはいい。
もちろん、仕事だから営業を回るのはいい。
でも、何で相手が彼なんだ。
事情を知っていたら、誰でも仕組まれたんじゃないかと思うはず。