ずっと・・・
でも、仕事が出来ると分かれば見方が変わる。
それでも、5年もいればある程度の噂は耳にしているらしく、最初から普通に仕事を頼まれる。
他の人と同じ接し方をしてくれる。
まぁ、社会人になってまで露骨ないじめなんてないと思うけど。
そう思いつつも、この姿をやめることは出来なかった。
「有紗、お待たせ」
「意外に早かったね」
「彼氏に、有紗に逢うから早く終わらせるよって言ったから」
「そんなこと言わなくても、私は待つのに」
ここは、とあるカフェの一角。
今日は仕事が休みのため、オフモードで実彩子と逢っている。
私と逢う前に、実彩子は彼氏と逢うと聞いていたからコーヒーと小説で時間を潰すつもりだった。
「その姿の有紗を1人にしておくと、何人に声をかけられるか分かったものじゃないし」
「そんなの相手にする訳がないって、実彩子が1番よく知っているじゃない」
「そうなんだけどね。ここに入ってくる奴ら、必ず有紗を2度見してるよ。アタシが入る直前に、1人声をかけようって勇者がいたけど」