ずっと・・・



「じゃあ、信じたところで、付き合うよな?」

「何でそうなるのよ。あなたの気持ちを信じたからと言って、付き合うとは言ってないから」

「でも、有紗も同じ気持ちだよな?」

「……何を言ってるの?」


驚きそうになるのを、なんとかこらえた。

バレてる?いつから?

再会してからは、そんな態度を出した覚えはない。

そもそも、2人きりで逢うのは2回目。

バレるような態度は取っていない。

じゃあ、高校の時からだろうか。

あの時は、今と違って隠すことは上手くない。

だから、ふとした瞬間に気付かれたのかもしれない。


「強気……イヤ、強がりか?まぁ、いい。ちゃんと有紗の口から言わせてやる」


ふっと笑いながらそう言うと、私を引っ張るようにして歩き出す。


「え?ちょっと、どこへ行くの?」

「帰らねぇの?このまま、オレんちへ持ち帰ってもいいけど」

「か、帰りますっ!」


なんか、どっと疲れが出た。

なぜか仕事終わりに一緒にご飯に来て、昔の話しにならないから安心してたのに素のなれと言われて。

その上、告白までされて。

私の気持ちまでバレていて。




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