私 死神見習いになりました!
新人の死神見習い
Niina「今回の仕事はこれです。」
Niinaからタブレットを渡される。
へぇ…。意外と現代っぽい。
タブレットには、顔写真とプロフィールが載っていた。
「木崎 誠太 10歳
○○年××月**日誕生。○○年++月**日、死亡。
死亡原因: 交通事故 」
私がジーッと見てると、Niinaが私の手からタブレットを取り上げる。
Niina「このタブレットには、死亡予定者の情報が載せられていきます。私たち死神は、死亡予定者の担当となり来るべき時が来れば死亡予定者の魂を狩る。それが私達の仕事です。」
Niinaは淡々と説明をする。
Niina「そして、今回の死亡予定者は木崎 誠太さん。10歳の男の子です。」
優衣「まだ10歳…。」
10歳なのに交通事故で死ぬなんて…
Niina「……可哀想ですか?」
優衣「えっ?…うん。可哀想。」
Niina「そうでしょうか?」
優衣「え?聞いてきたのそっちでしょ?」
Niina「別に。私は可哀想なんて思ってません。あなたがそういう顔をしていたので聞いただけです。」
優衣「…だって、まだ10歳だよ?まだ10歳なのに…。」
Niina「どーでもいいです。」
優衣「…!どーでもいいって!人の命なんだと思ってるの!?」
Niinaが真顔で淡々と言うのに、腹が立った。
だから、言ってやった。
でも、Niinaは冷たい目をしてこちらを向く。
Niina「それ…あなたが言うんですか?」
優衣「は?どういう意味?」
Niina「いえ…。ただ…、自分は自殺して命無駄にしたのに、よく命がどーとか語れるなぁ…と思いまして。」
優衣「……っ!!」
確かに…そうだ。私は自殺したんだ。
なのに、命をなんだと思ってるの?なんて。
特大ブーメランじゃん…。
Niina「……。とにかく、仕事の邪魔はしないでください。余計な事はしないでください。あなたはまだ何も知らない新人の死神見習いです。」
優衣「…………。」
何も言えなくなった私を見て、Niinaは一息おいて言う。
Niina「では、行きますよ」