私 死神見習いになりました!
優衣「ここは……病院?」
やって来た場所は、大きな総合病院。
Niina「ここに彼が入院しているみたいですね。」
優衣「えっ入院しているなら、交通事故で死ぬ事はないんじゃない?」
交通事故で死ぬはずがない。だって入院しているんだから。
そう思って、Niinaに聞くと呆れ顔でため息をつかれた。
Niina「……。そんなの知りませんよ。でも、このタブレットに書かれている事は絶対です。」
優衣「えー…。ないと思うんだけどなぁ…。」
Niina「とにかく行きますよ。」
Niinaはそう言って、普通に入口から入っていく。
優衣「えっ!?ちょっ!待ってよ!行くってどこに?」
Niina「はぁ……。ここまで来てまだ分かりませんか?今回の死亡予定者の元へ行くんですよ。彼の元へ行って、彼を観察し、そのまま彼の最後を見届けるのです。」
優衣「おぉ……。なるほど……。で、でも!姿見られたらやばいんじゃ……?」
Niina「第六感を持っていない限り見られる事はありません。」
優衣「ふーん……。そんなもん?」
Niina「そんなもんです。」
そんなもんか…。
そんな会話をしながら、私達はエスカレーターに乗り、エレベーターに乗り、小児科の病棟を目指す。
………………。
優衣「あのさ。」
Niina「なんですか。」
優衣「壁すり抜けたり、瞬間移動って出来ないの?」
Niina「出来ますよ。」
優衣「ならさ……それで移動しようよ……。」
Niina「嫌です。 無駄にエネルギーを使うので。疲れます。」
優衣「えー…………。」
Niina「…………。」
無視ですか……。
はぁ…。まさか死んでからも人の波に揉まれるとは思わなかったわ。
思ったより人多いし……みんな咳き込んでる。
やだなぁ。うつされちゃったら。
……………………。
優衣「あっ私死んでんじゃん。」
Niina「何を今更。」
優衣「いやー……。あはは〜笑笑」
Niina「……はぁ…………。」