ひとりだと思っていた君へ

最後の方の言葉は、もっともに聞こえて結局何も言い返せなかった。

須長くんは立ち去ろうとして、一度振り向き
「あと柚月も言ってたよ。お前との付き合い方考えてみるって」
そう言って後にした。

「知ってるっつうの」
ついでに告ったこともなと小さく呟いて、椅子に腰を落とした。

柚月に喧嘩を止められた日のことを思い返した。
怖いものを見たような顔で見られてた。
助けに行ったときも泣いていた。
彼女自身も、自分との付き合いを考えたいと言っていたのは、そういうことだろう。

やっぱり自分が今までしてきたことは返ってくるものなのかもしれない。

どっちにしろ、もう会わないとは決めていた。
少しはやまるだけで、覚悟は出来ていた。

そっと立ち上がるとゴミ箱に持っていた紙袋を投げ入れた。
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