BRST!
金色に靡く髪を耳にかけ、腕を組みながら辺りを見渡す。…ざっと30人くらい。
今日この会場に招待されているのは100人近くだと響兄に聞いた。ということは、残りの70人は昴くんが相手をしているらしい。
「(絶対に、負けない…!)」
周りには男性だけでなく、女性も多い。…気は進まないけれど、気絶してもらう他ありません。
「よく見たら超いいオンナじゃねえか~!」
鼻の下を伸ばした男が3人、じりじりと私に近づく。先程ひとり男を倒したところを目撃したからだろう。
そして押さえ付けようと伸びてくる男たちの腕を難なく避けて回し蹴りをした。
「遅い!」
「カ…ハッ…!」
私の攻撃を受けた連中は次々と床に伏してゆく。向かってくる相手の動きがスローモーションのように感じる。
いつもの私なんか比じゃない。これは間違いなく昴くんの力のおかげだ。