BRST!


「…"おかしくなりそう"なのかー。」


ハッとして彼を見上げる。そして気づく。そうか、今日は考えてること全部昴くんに筒抜けなんだった!


目に見えて動揺する私を彼はとことん追い詰める。


「"おかしく"なってみるか稜。」

「んなっ…!」


視界いっぱいに広がる彼の顔が妖艶に微笑み、グ、と腰にまわる腕に力を込められたそのとき。


「稜ちゃ~ん!!」


バァン!なんて音とともに登場したのはインテリ黒ぶち眼鏡の女タラシ。ナイスタイミング!今回ばかりは感謝です!


「それほどでも~!これ以上君たちの会話聞いてたら勃っちゃいそうだったから~!」


テヘ!なんて言いながらウインクを飛ばす響兄。ちょっと待って、今聞き捨てならないセリフがあったと思うんですけど…?


「あ、言ってなかったけどね~。この"石"持ってる人同士なら遠くにいても頭で会話できるからね!そのためには意識集中させなきゃいけないんだけ…ゴフッ!」


すみません。たまらず響兄の頭を叩いてしまいました!

< 128 / 945 >

この作品をシェア

pagetop