BRST!
「…"おかしくなりそう"なのかー。」
ハッとして彼を見上げる。そして気づく。そうか、今日は考えてること全部昴くんに筒抜けなんだった!
目に見えて動揺する私を彼はとことん追い詰める。
「"おかしく"なってみるか稜。」
「んなっ…!」
視界いっぱいに広がる彼の顔が妖艶に微笑み、グ、と腰にまわる腕に力を込められたそのとき。
「稜ちゃ~ん!!」
バァン!なんて音とともに登場したのはインテリ黒ぶち眼鏡の女タラシ。ナイスタイミング!今回ばかりは感謝です!
「それほどでも~!これ以上君たちの会話聞いてたら勃っちゃいそうだったから~!」
テヘ!なんて言いながらウインクを飛ばす響兄。ちょっと待って、今聞き捨てならないセリフがあったと思うんですけど…?
「あ、言ってなかったけどね~。この"石"持ってる人同士なら遠くにいても頭で会話できるからね!そのためには意識集中させなきゃいけないんだけ…ゴフッ!」
すみません。たまらず響兄の頭を叩いてしまいました!