BRST!
――――――――――…
「(あった。)」
ベッド脇の本棚から取り出したのは、日頃購入しているファッション雑誌の今月号。
それを片手にリビングへ戻った私は一人分のアイスコーヒーを淹れ、先程まで寝転がっていたソファーに身を沈めた。
確か真ん中らへんに水着の特集があった気がするんですけど…、そう思いながらパラパラとページを捲っていくと目的の箇所に辿りつく。
コーヒーを啜りながら雑誌へと目を凝らして暫く経ったらしい、そのとき。
「稜ちゃん、ただいまー。」
玄関口から聞こえたその声。読んでいた雑誌をガラステーブル上に置き去りにし、急いでそちらへ向かう。
スリッパをパタパタ響かせながら歩いていると、先に昴くんがリビング入口から顔を出した。
「おかえりなさい。」
「んー。お、涼しい。」