BRST!


快適そうに目を細めた彼は、ぽん、と大きな手のひらを私の頭に乗せるとソファーに足を向けた。


「アイスコーヒーでいいですか?」

「お、さんきゅー。」


その言葉を受けた私は足早にキッチンへ向かう。そしてコーヒーを淹れている最中、彼の「あ゙あ゙!」という大声によって酷く驚かされることになった。


「ちょ、昴くん!?」


キッチンの中からリビングを覗きこみ、呆然と立ったままの彼へ声を掛ける。


すると。

「稜…ちょっと来い。」


ブリザードの如く低く冷たい声を出した昴くんに驚愕。え、私なんかしたっけ。内心かなりビクつきながらも彼の元へ駆け寄った。


「え、あの、私なにか…、」


その広い背中に恐る恐る話し掛けるも途中で言葉をのみ込んだ。か、肩が震えてるんですけど昴くん。これはまさか、本気で怒ってる…!?


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