BRST!


「嘘じゃありません、って…!」


ああもう無理。里麻のぎらついた瞳に堪え切れず、その目元を自身の双手で覆い隠す。


「何すんのさぁ。」

「いやいやいや。」


ぎちぎち、と。効果音でも付きそうな程の強さで私の腕を引き剥がした里麻に唖然。えええ、女子の握力じゃない…!


「そういえば!」

「はい!?」


ずい、と。その可愛さ溢れる満面を此方に存分に近付け、マスカラの乗った睫毛をぱちり、瞬かせた。


「男子高の学園祭、もうすぐだよねぇ?」

「…、え?」

「は?」


呆然とした反応を見せる私と、驚きに素っ頓狂な声を上げる里麻。何それ聞いてないんですけど…!

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