BRST!
「以前、男子高生に襲われたことがあったような。」
「あー…、あったねぇ。」
「いいんですか?」
同じくらいの背丈の彼女の瞳に視線を合わせ、窺うように口を開いた。
「稜と一緒なら平気だから。」
「………、嬉しいこと言ってくれますね。」
「本当のことだもーん!」
あ、なんかきた。キュウウウン、と胸が音を上げた。
がばり、腕を広げて彼女を抱き締めれば「暑苦しい」と言われ押し返される始末。もう秋口な筈ですが。
「新しい彼氏ゲットしてやるぅ!」
「え、この間までの彼氏さんは…、」
「もう別れた!」
「(はや…。)」
白けた視線を難無くスルーした彼女は大物である。