BRST!
第6章

/両校体育祭



木々に連なる葉が紅葉し始め、秋の色が段々と深まってきたある日のこと。


「えー、じゃあこれから体育祭の種目を決めたいと思います。」


教卓の前に立った委員会の生徒が資料片手にそう言葉を発し、もう一人の生徒が黒板に記していく。


「…体育祭……。」

「どうしたんですか?」


顔面蒼白で前方を見詰めていた里麻に首を傾げた。すると。


「あたし体育嫌いなの知ってるでしょー!!」

「わ、」


此方を向きガッチリと両肩を掴んでぶんぶん揺さぶるものだから驚いた。の、脳みそが……!


「そ、そうでしたっけ…。」


やっとのことで解放され、胸を撫で下ろした私はげんなりとした視線を交えてそう呟いた。


あぁ、でもそう言われてみれば里麻は頻繁に授業を休んでいた気がします。

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