BRST!
汗でぐっしょりのこの身を捩らせ、右手には響兄にデコレーションされた携帯電話を掴んだまま。
空いている左腕で額に滲む汗を拭いつつ、数日前の出来事を回想する。
―――――――――――…
「わっはは!勝利の女神は俺に降臨したな!」
「う、そだ……!」
「諦めろ、現実だ。」
無駄にキリッとした表情でそう言われても。
私はがっくりと肩を落とす他ない。いや、だって、そんな、まさか。
もごもごと意味のない言葉ばかり羅列させる私だったのだけれど、
「今日稜は俺と一緒に風呂!」
やはり、そういうことになってしまうらしい。