BRST!



事の発端は数時間前。



「稜、オセロやるぞ。」

「今ですか?」

「おー。」



日曜日という休日を存分に謳歌していた昴くんと私。


日が傾きかけ、外の世界は橙色に包まれてゆく時間帯。


いきなりオセロボードを手にした昴くんが現れ、部屋の中央にあるテーブルにコトン、と置く。



「別にいいですけど……。」



どうでもいいけど、昴くんってオセロ好きですよね。


手にしていたダスターを倒れないように扉に引っ掛け、表情の引き締まった昴くんの正面に腰を下ろす。


< 366 / 945 >

この作品をシェア

pagetop