BRST!
若干昴くんの反応が気になった私はそろりと視線を持ち上げたのだったが。
「(……え、)」
思わず彼の表情を見て、瞬きを繰り返す。
嫌悪感を露見させているか、鼻の下を伸ばしているかのどちらかだと思っていたのだけれど。
無表情だとは、思わなかったから。
目を丸くしている私に気付いた彼は、途端に口許の笑みを濃くした。
そして、驚くべき行動を起こす。
「――悪ぃけど、俺らデキてんだよ。」
そう色気満載の声で紡ぎ出したかと思えば、途端にグイッと首裏を引き寄せられる私。
そのまま所感を抱く暇もなく、ペロリと唇を舐め上げられた。