BRST!
「……なんだ?」
「なんだろうね…。」
二人が視線を向けているのは教室内の中央。
きゃーきゃー甲高い声を上げながら女子生徒が集結しているところ。
今日は全体が色鮮やかに装飾されていて。
隈なく室内に目線を走らせるも、二人の視界が稜を捉えることは無かった。
「てことは、あの怪しさ満載のところに稜ちゃんが居るってことだよね~。」
響の瞳が三日月の形に細められる。酷く楽しげな表情は隠すつもりも無いらしい。
だが、それは昴も同じらしく。