BRST!
昴くんや響兄、総と道場へ通った日々を思い出し、懐かしさを感じた。響兄はサボりがちだったけれど。
「あれ?稜、ケータイ光ってるよぉ。」
「…あれ?」
制服の胸ポケットに入れている携帯電話を見ると、メールランプ。画面を開いて確認すると、昴くんの仕事がちょうど終わったらしい。思わず頬がゆるむ。
「なにニヤニヤしてんのぉ。彼氏ぃ~?」
「うわあっ!」
いきなり画面を覗き込んできた里麻にビク、と肩を揺らす。おそらくニヤニヤしているのは里麻の方が格段に上だ。
「あ、えと、はい…。」
「え~なになにぃ。…仕事してるってことは年上~!?」
「は、はい。6つ上の24歳です。」
「えぇ~いいなぁ!うらやましい~!」
はしゃぐ里麻の隣で、私はだんだん顔に熱が集まっていくのを感じた。地元では周知の事実であったため、私はこういった類の話に免疫がない。
恥ずかしさでたじたじの私にはお構いなしに、里麻の質問はさらにヒートアップしていったのだった。