BRST!
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「おー、稜おかえり。」
「昴くん。」
運転席の窓を開いて手を振る彼を見つけて駆け寄る。私が助手席に乗り込みシートベルトを締めたのを確認すると、彼はゆっくりと車を発進させた。
「なんか顔色悪くないか?」
「あ、いえ。話し疲れてしまって…。」
原因は明らかに後半の里麻の質問攻めだ。思い出しただけで顔が青くなるのがわかる。
「うお!大丈夫かよー!」
「じ、女子高生って恐ろしいです…。」
顔面蒼白になった私を見て、ぎょっと驚く昴くん。私の言ったことについては解らなかったらしく、首を捻っている。いや、わからなくていいんですそれは。
「あ。そういえば、須藤夏樹さんの件は大丈夫でしたか?」
「…聞きたい?」
待ってましたと言わんばかりにニヒルな笑みを浮かべる彼。え、なんだか嫌な予感。
しかし気になる心情は隠しきれない。コク、と首を縦に振る私。