BRST!



「どうしてここにいるの。」




唯一私が敬語で話さない相手。


勿論私自身が椅子に腰かけているというのもあるけれど、それを差し引いたってユイは長身だ。



精一杯首を持ち上げて鋭い視線をぶつけてやる。




「稜、」



無表情で私を見下ろすユイ。


動揺を顔に出さないように気を引き締め、眉根を寄せたあとに言葉を返す私。




「……なに。」



ぶっきら棒にそう言い放った、次の瞬間。


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