BRST!
不思議だと言わんばかりのその表情。
軽く首を傾げるその様も、完璧な容姿を兼ね備える彼にとっては武器にしかならない。
「ここ、教室だし。」
「教室じゃなかったら良いんだろ?」
「私男装してるから端から見たら怪しいし。」
「じゃあ早く元に戻れよ。」
「いやいや、まずそれ以前に――」
減らず口を叩くユイに盛大に呆れつつ、続きを紡ぎだそうとした私だったのだけれど。
「アナタ、なんなの!?」
颯爽と登場し、バッ!と両手を広げて私をユイからガードする委員長に遮られてしまった。
どこに行ったのかと思っていたら、私の頬にキスをおとすユイの姿を見て瞬時に戻ってきたらしい。