BRST!
「おー、ただいま。」
柔らかい笑みを浮かべた昴くんを見て胸中が一層穏やかになる。
スーツの上着を受け取って直ぐにハンガーに通した。
「なんか良い匂いする…。」
「ふは、もう食べれますよ。」
「無理すんなって言っただろー。」
軽く額を小突きながらそう口にする彼。
台詞の割に表情は酷く穏やかなので、少しは喜んでくれているのかも。
「無理なんかしてないですよ、寧ろ結構楽しかったです。」
"これを昴くんが食べてくれる"と思って料理をすることは幸せだったりするから。