BRST!
「…あれ…?」
「ほら、大丈夫でしょう。」
目を丸くしている磯部先生にニコリ、微笑みかける。視線を前に戻すと、昨日壊したものとは別の教卓が目に入った。
余談だが、俺が壊してしまった教卓は学校側で処分してくれるらしい。生徒の態度に相当頭を抱えていたらしく、逆に奨励されてしまった。
「昴さん!」
突然かけられた声の主に視線を向けると、明るめの茶髪頭がひとり。見覚えのある顔だ。
「おーおー。夏樹じゃねえか。久しぶりだな。」
「はい!お久しぶりです。お会いできて嬉しいです!」
立派になったもんだ。前見たときはチビガキだったのになー。
「お前がいると態度違うなこいつ等。やっぱり総に引っ張り出してもらって正解だったわ。」
「昨日は本当にすみませんでした。ちゃんと言って聞かせといたので…。」
騒いでた奴等も今日は背筋伸ばして座ってやがる。昨日の今日でここまで出来れば上出来だ。