BRST!



中々戻らない私と鳴り続けるインターホンを不思議に思ったのか、リビングから昴くんが出てきてギョッとした。



「稜?何やって――」

「だだ、駄目です…!昴くんいくらおばさんでも駄目っ!」

「……は…?」



いや待て自分、駄目なのは私だ。


いきなり本題をぶつけたところで首を傾げる彼の反応は正しいじゃないか。



いきなり黙り込んだ私をそのままに、インターホンを押し続ける主との対峙を目論む昴くん。


そしてまさしく顔面蒼白な私。



どうしよう、一番最初に言う言葉は何がベスト?


「うふふこんにちはー」って挨拶しても大丈夫なのだろうか…。


はっ!今更気付いたけれど私おばさんと面識ある!お弁当届けたときに「あらー、相川先生の彼女?可愛いわねえ」会話らしきものを交わした覚えが…!


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