BRST!
そして。
―――ガチャリ、
「……!」
開いた扉を視界に映さないように昴くんの背後へと身を潜めたりして。
――だが次の瞬間鼓膜を叩いたのは、予想だにしていなかった人物の声だった。
「メリークリスマス昴ー!」
「おま、」
「あれ、稜ちゃん居ねえの?もしかしてお前フラれた?」
「……はぁ。」
酷く呆れた様子で溜め息を吐く昴くんの背中から顔を出し、突然の訪問者の顔を見上げる私。
すると私の姿を認めたその人物は、ケーキらしき箱を掲げて軽く微笑む。