BRST!
暫くして。
「「「乾杯ー!」」」
新さんが一升瓶片手に戻ってきた後に始まった小規模なパーティー。
最初の内はぶつくさ文句を言っていた昴くんも、いまでは場の雰囲気に呑まれてニコニコと笑顔を晒している。
「メリークリスマス、稜ちゃん!」
「新さんも。」
「ああ!お前、新!俺の目を盗んで稜に近付くんじゃねー!」
「ぷぷ、昴は相変わらずのお子ちゃまだな。」
急遽幕を開けた大人二人による小突きあい。
それを死んだ魚のような眼で見つめつつ、キッチンの一角に置き忘れていた残りの料理を持ってこようと腰を上げた。