BRST!
『慣れ慣れしい、つってんの。あんた俺の何なわけ。』
『はあ?同じクラスの女の顔も知らないって言うの!?』
『あー、うるせ。知らないもんは知らねえ。』
『……ッ、最低!』
ぶん、と。掴まれていた腕を思い切り振りほどき、女は数人の友人を連れて走り去っていく。
それを見つつ爽やかな笑顔で手を振る新。
隣で「うわあ」とこぼす稜を知ってか知らずか、くるりと背中を向けた新は一言。
『世界で一番、ね。いいもん聞かせてもらっちゃったな。』
そんなことを呟いていたのだが。
『稜さん、怪我ないっすか!?』
『あ、ヒロヤさんもユウキさんも先に倉庫行ってて良かったんですよ。』
『まさか!すいません、俺らが介入してもいいのかどうか測りかねちまって…。』