BRST!



眼光鋭く新を見据えた昴。


すっかり短くなってしまった煙草を灰皿に押しつけつつ、紫煙をこぼしながら口を開いた。




「……なんか言いたそうなツラだな。」

「言っていいのか?」

「嫌だけどな、今更だし。」

「じゃあ言わねえ。」

「…、」

「じゃあ、言わねえよ。」




視線を窓枠に向ける新。その姿からは、昔ほどの鋭さは見受けられない。


なるほど、と。昴は所感を抱く。



あくまで自分の口からは、切り出そうとはしないらしい。


< 545 / 945 >

この作品をシェア

pagetop