BRST!



「(……、)」




何だか起こすのが躊躇われる。


それほど彼は綺麗な顔で眠りこんでいて。




背後の壁に掛けられている時計で時刻を確認するため、ぐるりと仰ぎ見ようとする。


と、そのとき。





「…ん、稜?」

「わっ、」




ぐ、と。

重心となっていた腕を引っ張られ、ぐらりと視界が回転した。


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