BRST!
ぎゅうぎゅう、とまわされている腕の隙間からチラリ、彼を覗き見る私。
「ええ、起きてるじゃないですか!」
「誰も寝てるなんて言ってねー。」
「はい、開き直るのやめましょうね。」
呆れ返った視線をぶつける私は、再度時計を見ようとするのだけれど。
「……昴くん?」
「なーに稜ちゃん。」
何分、拘束されている腕を解いてくれないと。
仰ぎ見ることはおろか、身動きひとつ出来ない状況な訳で。
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