BRST!
「昴…っ!お前はいつから俺をそんなに邪険に扱うようになったんだよ~!」
「は、最初からだろ――」
「そうだよ昴、それじゃ響兄が可哀相だ。」
その刹那。
ピタリ、と。
昴くんが動作を止めてバッと隣に居る私へと身体の向きを変える。
「やっべー、俺おかしいかもしんねえ。稜、おかしいんだよ。おかしなことに聞こえる筈のない野郎の声が聞こえてんだよ。」
「す、昴くん、」
「な、変だろ?おかしいじゃねーか。あ、不味いな……もしかして、もしかするとこれは夢だったりすんのか?」
「えっとー…、」
「夢なら早く覚めてくれよ!帰省初日からアイツと出くわすとか、ないだろ無いだろナイだろ…!」