BRST!
"相川"と表札の掲げられた門のところに飄々とした態度で佇んでいる、歳の割に大人びた彼。
正真正銘の私の弟、唯であることは確実だった。
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「ああクソ唯!それ稜がさっき飲んでた煎茶だろ、勝手に飲むんじゃねーよ!」
「ふふん、昴は俺と稜が間接キスするのがそんなに嫌なんだ?心が狭いオトコだねー。」
「…、……はあ。」
現状は、と言うと。
大きめのテーブルに、座布団を敷いて座っているのだが。
優に10人は座ることの出来るその席で、私の両隣を固めているのは口頭で罵倒し合っている二人で。
それを面白そうにニヤニヤと見つめる響兄は向かい側に腰を下ろしている。