BRST!
「ぐえっ!」
「やだもう、相変わらず可愛いんだから~!!いつでも嫁いでくれて構わないのよ?ねえねえ、いつにする?昴との結婚式いつにするの?」
「おばさ、ぐるじ…!」
「そうねえ、卒業してすぐはどうかしら?ウエディングドレスもいいけど、和装も良いと思――」
「おい、稜ちゃん苦しそうだぞ。」
「あら、ほんと。」
グッタリ、と。
腕の中で白目をむいている私を認め、眉尻を下げたおばさんは「あらあら」呟きながら私を解放した。
「ごめんなさいね。あんまりにも御無沙汰だったから、つい。」
「すまないね稜ちゃん。こいつも悪気があった訳じゃないんだ。」
簡潔に言うと、この二人は私に対しとてつもなく甘い。
唯に対しても優しいけれど、やはり女が私ひとりということもあってレベルが違う。