BRST!
「こんッのクソ野郎がああああぁあああ!!!」
「ちょっ、昴、待って…!話せば分か――」
「分かりたくもねーわ!ふざけんなよ変態め!!」
鬼の形相で響兄を追い掛け始めた昴くん。
その光景を何とも言えない、というか。無言を貫きながら見守ることにした。
正直、憤怒の思いは昴くんが代弁してくれたから、もういいや。
ふと視線を下に向ければ、来たとき同様座布団に腰を下ろしている唯は心底白けた眼で駆けまわる大人二人を見つめていた。
今回ばかりは、響兄を庇うつもりは毛頭ないらしい。
そんな我が弟を見下ろしつつ、すっかり定位置と化している座布団へと視線を移してみる。
すると。