BRST!
「…稜……?」
「昴くん、良かった――…、」
「わっ、あぶね…!」
安堵の余り再度倒れ込もうとした私を見てギョッとした彼は、慌てて腕で支えてくれたから。
「暴走はもう、…収まりましたか?」
「俺のことはいいんだよ。ったく、無茶しやがって…。」
「駄目ですよ。昴くんが人殺しになったら、困ります。」
笑みを零しながらそう言葉にすれば、「ああ」なんて音にしてくれる彼が居て。
嗚呼、もう、幸せだ。
久し振りに触れる昴くんの温もりが愛し過ぎて、どうすればいいのか分からないや。
――と、そんなことをしている中でも敵というのは待ってくれる筈もなくて。
「…散々コケにしやがって……。」
少しだけ離れたテーブルに置かれた無数な"黒い石"を掴み取り、躊躇う様子もなくそれらを飲み込んでしまった男に愕然とした。
「テメェ等全員、ぶっ潰してやる……!」