Love again
高校生になる前に私は大幅なダイエットをした

風花と一緒にやったので

春休み中でかなり細くなった

入学式の日

いろんな人に見られていた

もしかして…私いじめられるのかな…?

そんなことおもっていたのに

皆ただ私がモデルだとおもってみてただけのようで

喋ってみたらとても仲良くなった

月日がたっていくうちに

私の心に空いていた穴は埋まり

高一の1月の今現在

思い出すこともなくなっていた





「ねー風花ー」

「なによ
今忙しいんだけど?」

お泊まりしようっていってきたのは風花なのに…

そういう冷たいところが風花らしい

「もう1月だなーっておもってさ」

「そうだね…確かにはやいもんだわ」

「去年の今頃 受験シーズンでさ
めっちゃピリピリしてて禿げそうだったのにね〜」

「それは瑠璃だけでしょ?
私は別にだったかな〜」

「えーそんなこといってまたまた〜」

「あの時はさ瑠璃が恋真っ只中だったから
それで私は勝手にイライラしてたかな」

「…初耳なんだけど?
えっ?!もしかして風花さ〜ん?( *´艸`)
ヤキモチってやつですかぃ〜」

「は?
ただ単に和真(かずま)と早く付き合えっておもってたんですけど」

「えっ?まじで?(笑)
付き合うどころか振られちゃってますけど?」

風花のいうとおり私はあの頃

和真に恋をしていた

しかも1月は席替えで隣になっちゃって

授業が全然頭に入ってこなかった

「………そんな可愛い時期もあったんだな…」

「えっ?なにが?」

「いやっなんでもないっすよ」

「てかさ私お腹すいちゃったよ風花」

「冷蔵庫なんもないからテキトーに作るか買ってくるかどっちかにして」

うーん…料理苦手だからな…

かいにいくかな…

「なんか買いに行くけど!!
風花なにか買う?」

「うーんいらないかな」

「じゃあ行ってくるよ〜ん」



うわっめっちゃ外寒っ//((´д`)) ブル

人肌恋しいよ〜(><)

そんなことを考えながらコンビニにむかっていった

風花と私の家は徒歩5分圏内にあるのだけど

ちょくちょくお互いの家にお泊まりしたりしてる

それが私の楽しみの一つでもある

『そういえば…』

和真も家がちかいんだったけ

よく帰り道にあったし

たまに一緒にかえったりもしたな…

久しぶりに思い返したけど

別に未練とかそんなものなんにもないから

なんともおもわなかった

人間って本当不思議〜(笑)

―――いらっしゃいませ―――

コンビニに入ると一気に暖かくなった

めっちゃくちゃ暖房きいてるじゃんっ!!

ちょっとだけいすわっちゃおっかな〜

ふとスマホをみると

風花ちゃんから『いすわるなよ』

とLINEが入っていた(笑)

行動パターンが完全に読まれている…

さすが16年の付き合いだわ

じゃあ…さっさとかえろっかな

超特急で買いたいものを選んだ

運がいいことにレジも並んでなかったので

直ぐに買い物をすますことができた

はやくかえ〜ろっと

コンビニをでたら急に冷たい空気が私を襲った

「うわっ寒っ」

独り言いっちゃったよ(笑)

コンビニを出てすぐの信号にむかうと

見た事のある顔がみえた

『喋りかけようかな…
まぁ元気〜ぐらいはいっとくか』

「よっ!お久しぶり」

「うわっ( °o°)
久しぶりだな…瑠璃」

相変わらず変わっていない感じがする

「和真元気だった?」

「あぁうん…まぁ(笑)」

「さすが健康優良児じゃん爆笑」

「瑠璃こそ元気そうじゃんか」

「まーねd(˙꒳​˙* )
元気が取り柄のわたしだもの♡♡」

お互い久しぶりなので話が思ったよりも弾んだ

すぐ帰るつもりだったのにな…

気がついたらもう15分ほど信号を渡っていなかった

ちらっとLINEをみると風花から激おこスタンプが送られてきている

「あっやばい
風花が怒ってるぽいから
私そろそろドロンしま〜す」

「あっまじ?それじゃあ…な?」

「うん。(^_^)/~~バイバイ」

ちょうど信号が青になったので渡ろうとした

振り返って手を振ると

笑顔で手を振り返してくれた

そうだったな…私…あの笑顔に惚れたんだっけ

普段クールなくせにさ笑う時は子供みたいにわらうんだよね

信号をわたりきったときだった

点滅する青色を駆け抜け和真が走ってきた

「瑠璃ー!!」

「ん?なに?なんか私落とした?」

「いやっ…あのさ」

「なによ〜(笑)
そんな急いじゃってさ」

なにかを決心したような顔で真剣にこちらをみている

「どうしたの?」

息をふーっと吐き心をおちつかせている

そして私に語りかけてきた

「俺…やっぱお前のこと好き…なんだ」

「はっ?なにいってんの?本気?」

「本気」

「意味わかんないんだけど…?
振ったのそっちじゃんか」

「そうだけどさ…」

実をいうとこんな出来事にわたしは慣れていた

中学校時代の男友達から高校に入ってかなり告白されている

その原因は私が綺麗になったから

ちょいぽちゃ子だった中学校とは違い今はモデルにもスカウトされるようになっている

それをしった男達から私はしょっちゅう言い寄られていた

「私が痩せたからでしょ?
外見が良くなったから言いよってきてるんでしょ?わかってるから」

「違う」

「じゃあ?なに?なんなの?(笑)」

「意味わかんないかもしれないけど…」

「あったりまえでしょ!!
意味わかんないっていうかもはや今怒りしかない」

外見で見るような人だとは思ってなかった

こんな人に恋をしてたのか…私

「綺麗になったから
付き合おうとかそんなことなんにもおもってない」

「ごまかしてるのバレバレなんだけど?」

「誤魔化してない」

「じゃあさなんで?」

「今はいえないけど…」

はぁ…こういうの無理

さっさと終わらせて帰るか

「もうさゴメンだけど
一度振られた人を好きになるわけないじゃん?
もう私の気持ちは終わったから」

「……。」

悪いけど私は軽い女じゃないんだよ

「じゃあさよなら」

綺麗な思い出のままでありたかったな…

でももうこれでほんとに心から忘れられる

さよなら

「まてよ!」

そう言って和真は手をつかんできた

「はっ?なに?さわんないでくれん?」

振りほどこうと思っても私の力じゃ振り解けない

「もう一度俺にチャンスをくれないか?」

その言葉に私の体は動かなくなった

私を見つめるその眼差しに嘘はないようにみえた

「っごめん!」

\( 'ω')/バッっと手をはなした

またなにかを言い出しそう感じだった

「ご、ご、ごめん!!私かえるから!!じゃね!」

全力ダッシュで風花の元へ帰った

『もう一度チャンスをくれないか?』

その一言が私の頭の中をループしている

あの恋の記憶を取り巻きながら

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