契約新婚~強引社長は若奥様を甘やかしすぎる~
花ちゃんは二十四歳の若い社員で、スリムだし肌はぴちぴち、ストレートロングの髪もつやっつやで、さらには付き合って二年の彼氏もいるというリア充。
仕事もちょうど一区切りついていたので、「いいよ」と快諾し、ふたりで会社近くの定食屋に向かうことにした。
外に出れば、さすがオフィス街とあって、どの飲食店もサラリーマンや私たちのようなОLの行列がずらり。とはいえどの店もお客の回転が良いので、いつものように行列の最後尾に並んだ。
隣に立つ花ちゃんはスマホを操作していて、その表情はニコニコうれしそう。きっと彼氏からのメールでも見ているんだろう。
「花ちゃん、今日も仕事のあと彼氏とデート?」
「えへ、そうなんです~。今日金曜だから、泊りでどっか行っちゃう?って聞かれて」
「いいねえ~。相変わらずラブラブで」
幸せいっぱいな彼女の恋バナを聞いていると、私もやっぱり恋がしたいな、と思う。
そんな私のうらやむ気持ちが顔に出ていたのか、花ちゃんがハッと何かを思い出した様子で、スマホを素早く操作すると、ある画面を私に見せてきた。